こんにちは。くまきち@アメリカ駐在🇺🇸です。
リモートワークになって、メリットも多い反面、デメリットも徐々に表面化してきました。
そのひとつが、会社には暗黙知が多すぎるという問題です。
暗黙知というのは、経験的に使っている知識だが、簡単に言葉で言い表せないものを指します。
いわゆる、マニュアル化されていない、個人個人が持っているノウハウのことです。
何が問題かというと、この暗黙知というのは、リモート環境だと極めて伝えづらいということです。
担当変更があり仕事を引き継いだが、引き継いだ資料の見方や使い方がわからない
このような悩みを持った方に向けた記事になります。
✅記事を書いている人
くまきち米国駐在員。大企業において、ブラックボックス化された暗黙知と悪戦苦闘してきた人。TOEIC970点。
会社には暗黙知が多すぎる問題 【コロナ時代の問題点】
今回お伝えしたいことは、次のとおりです。
・暗黙知は形式知することがベスト
・リモート環境では暗黙知は継承されにくい
・転入者にはきめ細かいケアが必要
順番に解説していきます。
暗黙知は形式知することがベスト
暗黙知は、全て形式知化することが理想的です。
形式知とは、暗黙知の対義語です。
形式知とは、文章や資料などで明確になっている知識のことです。
なぜなら、形式知化すべきかというと、その方が長い目でみて圧倒的に効率的だからです。
例えば経理部門で、毎月の利益の集計作業があるとします。
その仕事を、転職してきた人が担当するとしますよね。
そのさい、利益の集計表を渡して、はい宜しく、で済みますか?
すまないですよね。集計表だけ渡されても、まずどこからデータを持ってくるのか、どうやって集計するのか、どのくらいの粒度でまとめるのか、などなど、前任者に聞かないとわからないことだらけですよね。
これが、一から十までのやり方が書いてあるマニュアルがあればいいのですが、驚くことに、多くの会社では、そういうマニュアルはありません。
全部暗黙知なんです。
人から人へ、口頭なり個別にいちいち継承しなければ、わからない内容ばかりなのです。
これ、とっても非効率ですよね。
一度マニュアル化してしまえば、多少の質問はあれど、だいたいはマニュアルを見れば分かります。
しかし、現実にはマニュアルはないので、毎回毎回、いちいち説明してもらわないとわかりません。
全て形式知にしておくことが、本当は必要なんです。
リモート環境では暗黙知は継承されにくい
これまでは、みんな常に会社にいて、聞きたいことはいつでも聞ける状態でした。
ふらっとその人のデスクまでいけば、すぐに話せますからね。
しかし、いまはそうはいきません。リモートワークだからです。
聞きたいことがあれば、いちいち電話かオンライン会議を設定しないといけません。
これが、結構やっかいです。
リモートだと相手がいつ仕事をしているかもわからないし、子供の面倒をみているかもしれません。
ここの数字をそこにもっていって、、、とか、お互い指を使ってすぐに理解することもできたりします。
その辺りもオンラインだとやりにくいです。
転入者にはきめ細かいケアが必要
このような状態が続くと、会社としてはたくさんのロスが発生していきます。
また、引き継がれるべき重要な情報も、うまく引き継げない可能性もあります。
会社には、ローテーションという仕組みがあり、日々、仕事の担当変更が起こっています。また、転入者や、転職者も入ってきます。
つまり、暗黙知が多い状態でのリモートワーク環境では、引き継ぎがうまく機能しない可能性が高いということです。
なので、転入者には、リモートだからこそ、きめ細かいケアが必要になります。
本当は、マニュアル化して形式知に落とし込んでもらうべきですが、全員にすぐにそれをやってもらうのはあまり現実的ではないです。
転入者は、新たな環境で、親しい人もおらず、人に聞きにくいでしょうから、受け入れ側が、しっかりケアしてあげることが大切なんです。
もちろん、出社が許されているなら、週に何日かでも出社して対応するのがベターでしょう。
リモートワークとは、あくまで今までと同じ環境で仕事をしている人にとってはあまり支障はありませんが、転入者にとっては、かなり大変です。
人間関係の基盤ができ、仕事にも慣れるまでは、ケアしてあげることが必要ですね。
いかがでしょうか。
このように、コロナ禍で始まったリモートワークには、弊害もあります。
リモートワークの美味しいところをしっかりと味わいつつも、美味しくないところは早めに削ぎ落として、より良い仕事環境をつくっていきましょう。
今回は以上になります。
コメント