低収益事業の収益をあげる方法【必読書も紹介】

仕事術

こんにちは。くまきち@アメリカ駐在🇺🇸です。 

さて、会社で経営に関わるかたや、何らかの事業に関わっている方は、よく「収益」の話について耳にすると思います。

ものすごく端的に言えば、収益の出ない事業には価値を継続的に生むことはできません。

ボランティアと同じになってしまいます。

しかし、そう簡単に収益を上げられるものでもありませんよね。

競争の激しい事業であったり、プロダクトライフサイクルの終わりに近い事業であったりすると、簡単に収益をあげる余地は残されていないように感じてしまうと思います。

そこで、今回は、会社で複数の収益改善プロジェクトに携わってきた私が、低収益事業の収益を上げる方法について解説していきます。

 

 

担当事業の収益が悪い。
しろくま
しろくま
どうやって収益を上げるかわからなくて無理ゲー

このような悩みを持った方に向けた記事になります。

 

✅記事を書いている人

くまきち
くまきち

米国駐在員。会社において複数の収益改善プロジェクトに携わり、収益改善を実現してきた人。TOEIC970点。

 

 

 

 

低収益事業の収益をあげる方法

今回お伝えしたいことは、次のとおりです。

 

・収益が出るかどうかは上流工程で決まってしまう

・原価を徹底的に詰める

・収益化ポイントをずらす

・収益化に関するおすすめの本

 

順番に解説していきます。

 

 

 

収益が出るかどうかは上流工程で決まってしまう

収益は、ビジネスの根幹です。

収益を出すことがビジネスの最優先事項です。

収益の出ないビジネスは基本的にはやるべきではありません。

これは、ビジネスを少し学んだ人なら常識中の常識ですよね。

そして、ビジネスで収益を出せるかどうかは、実はかなり初期の段階である程度決まっています。

順番に見ていきましょう。

 

商品コンセプトフェーズ

Appleのアイフォーンを例にしてみましょう。

アイフォーンをつくるにあたって、商品コンセプトや、ユーザーに提供したい価値をまずは決めます。

まず、この時点で大事なことは、あまりオーバースペックしすぎると、コストばかり上がってしまい、不必要な機能に、お金を払うことになってしまいます。

これでは買う人は減ってしまいます。

機能とコストの絶妙なバランスで、商品コンセプトや機能を決める必要があります。

 

 

設計フェーズ

コンセプトと機能が決まったら、次は商品/サービスの設計です。

ここも非常に大事です。

ただ動かすだけなら、どんな設計手段でもアイフォーンはつくれると思います。

しかし、考えなしに設計してしまうと、無駄が多くなり、コストは跳ね上がってしまいます。

最も効率的で、最適化された設計をする必要があるんです。

また、アイフォーンなどのモノであれば、部品選びも非常に大切です。

適当に部品を選んでしまうと、コストは上がり、収益は出なくなってしまいます。

部品のスペックとコストのバランスをみて、最適な部品選定をしなければなりません。

 

 

 

このように、事業の収益をあげようと思ったら、事業が立ち上がった後では遅いです。

立ち上がる前、それもかなり初期の工程で、収益化を考えて動く必要があるのです。

 

 

 

原価を徹底的に詰める

何のビジネスでも、原価は経営の根幹です。

原価が甘い事業は、確実に赤字事業になってしまいます。

原価は通常、原価部門や、プロジェクトマネージャーが担当する仕事かと思います。

ですが、原価意識を持っていないプロジェクトメンバーがいれば、原価は詰め切ることができません。

事業構想段階〜事業立ち上げ段階の、あらゆる工程で、つねに原価を意識した取り組みが必要です。

私自身、原価や収支改善の仕事に携わったことで、事業に対する見え方が180度変わりました。

原価は、経営そのものなんです。

原価を見れば、なにが良くて何が悪いかが、見えてしまうんです。すると自ずと、なにを改善すべきかと見えてきます。

経営者なら誰しも厳しいコスト意識を持っているものですが、サラリーマンにも、その意識は必要なんです。

 

 

 

収益化ポイントをずらす

ここまでは、ある程度基本的なことについて解説してきました。

次は、少しテクニカルな内容です。これまで解説したことをやり切っても、それでも高い収益が実現できないこともよくあります。

正攻法ばかりでは、競争のど真ん中に入り込んでしまい、価格競争に陥ってしまうこともよくあります。

そのような事態を回避して、高収益事業を実現するコツがあります。

それは、収益化ポイントをずらすことです。

たとえば、金融機関の金融システムの応札があるとします。

名だたるSIerたちが受注に向けて応札します。ここで、収益をあげようとするのは至難の技です。

余程、優れたシステムならある程度他社より高い応札価格でも、受注できるかもしれません。しかし、それは簡単ではありません。

 

では、どうするのか、収益を狙うのは、応札のタイミングではありません。

その後です。

 

A社が金融システムを受注したとしましょう。

落札価格では、高収益は実現できませんでした。

しかし、その後に収益化のチャンスはあります。

たとえば、システムの仕様変更による見積もり直しのタイミング。

あるいは、システム立ち上げ後のメンテナンスこタイミング。

このように、収益性を上げるチャンスはいくつもあるものです。

応札や受注合戦のときのような、万人が注目するタイミングでは、買う側も、厳しくコストを査定します。そこは賢いタイミングではありません。

それよりも、その後訪れる様々なイベントは、買い手の社内での注目度も高くなかったりするので、比較的高い値段でも通しやすかったりします。

このように、収益化ポイントをずらすと、収益をあげやすくなります。

 

 

 

収益化に関するおすすめの本

では、収益化に関しておすすめの必読書を紹介したいと思います。

 

 

ザ・プロフィット

収益化の方法についてパターンを紹介している本です。

世の中の商品やサービスがどのように収益化をしているかが、全体像でわかるので、

おすすめの良書です。

 

 

ロジカル・セリング

収益化を実現するには、クライアント会社の社内プロセスやキーマンを把握しておくことが大切です。

どのプロセスなら、比較的収益を上げやすいのか判断するには、顧客を必要があるからです。

本書は、B2B営業を科学している本です。非常にロジカルに、B2B営業における顧客を知る術を解説しています。

非常におすすめの名著です。

世界一わかりやすいプロジェクトマネジメントの教科書

収益化をはかるなら、事業を回す仕組み、つまりプロジェクトマネジメントがわかっていないと難しいです。本書は、プロマネの入門書として非常に読みやすくおすすめです。
ビジネスに携わる人なら一度はプロマネを勉強しておいた方がいいです。

いかがでしょうか。

収益は事業において最も重要な要素のひとつです。

ぜひ、収益をあげられるビジネスパーソンを目指してみてください。

今回は以上になります。

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